こんにちは! 福岡のFP(ファイナンシャルプランナー)事務所、HBふくおかの平野佳代子です。
さて、30代女性の保険の見直し相談の続きです。
ご家族は夫と小さな子どもが一人、現在は専業主婦で、子どもさんはもう一人欲しいなあ・・と思っていらっしゃいます。
このような立場のママの場合、どのような保障が必要でしょう?
まずは死亡保険。
以前にも書いたことがありますが、死亡保険はその方が亡くなった場合に家計にどのような影響が出るか?で考えます。
そうすると今回のような専業主婦の方の場合は、家計の収支そのものには影響が少ないのでそんなに大きな保険は要らないな・・
と、分かります。お客様と相談し、お葬式代程度で良いのでは?とお話ししたりします。
ただ本当は貯金の額や家計のこと、今後働く予定など、様々な情報をお聞きしたほうがよりぴったりの保険を選ぶことができます。
ご家庭の状況が変わったら、また見直した方がいいかもしれません。
そもそも一生涯の保障が必要ですか?途中で解約しないと思いますか?というお話もします。
では、ここで例えば「200万円の保険金の死亡保険に入る」と決めたとします。
①「終身死亡保険」の保険料は65歳で払い終わるように設定すると現在の年齢では月5,000円前後でした。
終身なので、65歳を過ぎれば解約返戻金は100%を超えて戻ってきます。その増える額は4万円位。
30年間、絶対に止めないなら約30年かけて4万円増えるということです。
②「90歳満期の定期保険」と比較してみました。
これは90歳までの定期保険なので保障は90歳で終わります。
保険料は90歳まで払いますが月2,200円前後でした。
この保険を終身保険と同じように65歳で解約したとしたら、解約返戻率は68.2%でした。
つまり、約30年かけて、かけた保険料が31.8%(24万円)減るということです。
掛け捨ての保険が嫌いな人は、減るのが嫌なんですね。
減るのが好きな人はいないと思いますが。
でも解約返戻金があるのなら、24万円を30年で割ると年8,000円で200万円の死亡保障が得られるということですよね。
月にすると666円ですね。
ではこの①と②の差額の2,800円を「投資信託」で運用したとしてみましょう。
期待収益率は年3.5%で試算しました。
期待収益率とは、投資によって獲得することを期待できる収益(リターン)の平均値のことを言いますが、
3.5%というのはそんなに攻撃型の運用ではありません。
今回は運用のことはあまり触れませんので、
私が日本ライフプラン研究所で書いたコラムを参照してみてくださいね。
http://www.life-plan.or.jp/shisan-cat/1064
同じように65歳までにいくらになるか試算すると、約69万円増えました。
これはあくまで計算上ですので、運用というのはずーっと3.5%などということはありません。
-10%の年もあれば+20%の年もありますし、65歳時点でちょうど自分の都合のいい感じに上がっているかは分かりません。
けれども、ちゃんと積立、分散、長期の運用ができていればそんなに恐れることはないのです。
つまり、計算では
①「終身死亡保険」月5,000円 ⇒ 絶対に止めないなら約30年かけて4万円増える
②「90歳満期の定期保険」月2,200円 ⇒ 約30年かけて、かけた保険料が31.8%(24万円)減る
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差額「投資信託」月2,800円 ⇒ 約30年かけて、69万円増える
で、②+差額は 69万円−24万円=45万円増えました。
さて、あなただったらどうしますか?
次に医療保険。
これは人それぞれですが、心配なら掛け捨てで終身の医療保険に加入しておくと良いと思います。
入院日額も高額療養費を考えると5,000円で良いのではないでしょうか?
貯金が貯まってきたら解約してもいいかもしれません。
家族用に200万円とか、300万円の「家族医療保険」という名前の預金を作ってはいかがでしょうか?
自前の保険ですね。
以上、計算、頑張りました!